今までこのブログではピボット角について利いた風なことを何度か書いていましたが、このレーキ(rake)という概念は全然知らなかった。
何かというとアクスルシャフトとピボットのズレのことをいうみたいです。
何のこっちゃ
では実際のトラックを見ながら説明しましょう。
これはぼくが今使っているペニーのトラックです。
これだと全然見えないのでウィールを外しましょう。
こうなります。これでも見えにくいですね。誰だよ黒買った奴。
とりあえずピボットの線をわかりやすくしてみると…
このようにアクスルシャフトがピボット上になくて、少し離れているのがわかる。
これをレーキというらしいです。
多分大体のTKPはこうなってると思う。
(追記:この赤い線は本当はハンガーとブッシュの接点に引くのが正しいようだが、まあ位置関係としては変わらないので気にしないでおく)
一方elosのデフォルトトラック(RKP)はほぼピボット上のところにシャフトがあり、レーキレスであるといえましょう(厳密にはミリ単位であるのだが)
ではレーキがあるのとないのとで何が違うのか?
ということですが、これを普通に考えると物理の話になって難しいので、卑近な例で考えてみたい。
自転車のハンドルです(普通の自転車を持ってないのでウィキペの転載で失敬)
自転車のハンドルはステムによって、フロントフォークの軸から少し離れたところに取り付けられている。
もしステムがなくてフォークの真横についていたらどうなるか?
多分めっちゃ乗りにくくなるんじゃないかなあ?
何故かというと少しハンドルに力を入れただけでめっちゃ曲がってしまうからだ。
これです。
つまりレーキがあるトラックはわざと曲がりにくくしてあるのだ。
ここで気をつけなくてはいけないのは、ここでいう曲がりやすさ(にくさ)とはピボット角によるものとは別の要素ということだ。
つまり、ピボット角による曲がりやすさはデッキの傾きに対してどのくらい曲がるかであるのに対して、レーキによるそれは傾きやすさそれ自体であるということです。
ここで勘のいい人なら「ブッシュの働きと同じでは?」と思うかもしれませんが少し違います。レーキで変わるのはあくまで傾きやすさであって戻ろうとする力ではないからです。
そう考えるとポンピング用前トラックとしてベネットベクターが珍重される理由がよくわかる。
ベネットベクターはRKP並のピボット角を有しながらTKP特有のレーキもあるため曲がりたい時だけめっちゃ曲がってくれるという性質を持っているのだ。
これが何故ポンピングにいいのかですが…
明日まで考えといてください(えー