今回膝抜きという新たな概念を持ってきたように言ってるけどこれ無足之法
と同じですよねぇ…
これですね。これについては一昨年の記事で既に解説しています。ちなみに無足之法でGoogle画像検索するとこれが最初に出てくる。やめてくれ。
というわけで片足の抜重で移動する技自体は知っていたものの、それをスケボーでやる方法が今までなかった。
何故かというと基本的にスケボーは足を前後に置くので片足を浮かせたところで重心が前後に移動するだけで曲がる動作には寄与しないからだ。
しかしその図式を崩したのが他でもない骨盤ポンピング。
骨盤ポンピングでは左右の足の荷重がそのまま板の傾きに転化される。よって膝抜きの動きがそのまま使えるということだ。
で、膝抜きが使えると何がいいかと言うと膝抜きは地面を蹴らない動きだから、ポンピングに使う脚力も少なくできるということだ。動画内ではそれを「踏んでる感がない」と表現している。
このgifはかつて当ブログが推奨していたポンピングの動きを表したものだが、まあこれも蹴らない動きとしては割と優秀だと思うんだけど、膝の屈伸が必要だから長時間やってるとまあ太ももとかはパンパンになってくるね。
そこをいくと膝抜きってのは片足の荷重を抜けばもう片方に勝手に力がかかるのでそっちの足はその力を逃さないようにするだけでよい。つまり普通に立ってるのと同じ感覚でいいわけですね。
ただここで問題になるのは骨盤ポンピングでは片足に積極的に体重をかけていくのに対して膝抜きポンピングでは片足に体重がかかってるけど重心は逆側に行くという状態になるので、ただ膝を抜くだけでは骨盤ポンピングほどの力を出すことはできない。そこでちょっとだけ自分の力も使いましょうということで出てくるのが前足の振り動作です。
これも過去記事で紹介した動画ですが、ポンピングでは4つの力を使っているという動画です。
具体的には(以下はレギュラースタンスで書くのでグーフィーの人は左右読み替えてください)
①Toe SMEAR power:前足の爪先で板を右に「擦る」
②Toe PUSH power:後ろ足の爪先で板を左に「押す」
③Heel SMEAR power:前足の踵で板を左に「擦る」
④Heel PUSH power:後ろ足の踵で板を右に「押す」
の4つですが、実は膝抜きポンピングの前足抜重だけでも②③④の力は自動的に発生しています。この説明は面倒なので省きますが(えー)となると①だけは自分の力でやらなければいけないということになります。逆に言えばこの力のかけ具合で速度調整ができるということですね。
で、この①を出す動きというのが前足の爪先を蹴り出す動きというわけです。
つまりこの動きですね。ちなみに動画では左右に振ると言っているが重心が左に行くことによって左には勝手に出る(じゃないとコケる)のでそこはあんま意識しなくていい。
そうするとこのようにかなり速度が改善します。このブログではPUSH powerのことばっか取り上げてる気がするけどSMEAR powerも相当デカイということがこれだけでわかりますね。
ただこれは板を「擦る」動きなので板と足の摩擦がかなり必要になります。あまつさえこのポンピングでは抜重しながら擦るのでデッキによっては足がすっぽ抜ける可能性があるので注意。
というか、大抵のミニクルーザーではすっぽ抜けるかも。ダメじゃん。
ちなみにぼくのelosではこのように前足を置くところに突起を設けているのでここに足を引っかけて動かせるようになってる(通常のelosで後ろに2個付いてるのを前に移植しています)
普通のデッキでもこういうフットストップを付けることで対応可能かと思われる。
まあミニクルーザーでそこまでやるか?とは思うが…
というか今まで敢えて触れなかったけど最近考えてるポンピングがどれもelosありきになってるのは考えものだな…
ブースタースタンスとかペニーじゃ無理だろと思うし…
まあそれはそれでelosの宣伝になっていいとは思うんだけど、当ブログのハウツーは基本的に誰でもできるようになることを目指しているのでこのままではいけない気もする。
となると今後の方針としては
①普通のミニクルーザーでもできることをアピっていく
②elosをもっと宣伝して一人一枚ずつ普及させる(無理)
ということになるかもしれない。
動画の解説のつもりが誰も興味なさそうな話になってしまった。
とりあえず前足がすっぽ抜けないように気をつけてください。すっぽ抜けても私は謝らない。